JR九州・熊本駅に復興を応援するパブリックアート「肥後のいろどり」を設置 熊本の染色工芸家・高津明美氏が原画・監修
株式会社エヌケービーは、大型ステンドグラス「肥後のいろどり」を制作し、JR九州・熊本駅の在来線改札内1階に設置しました。
本作品は熊本の染色工芸家・高津明美氏が原画・監修を務めており、熊本を象徴する肥後六花をはじめ、熊本城や通潤橋、御田祭の宇奈利(うなり)など、熊本の風情や文化が情緒豊かに、また力強く描かれています。
大きさは、縦4.0メートル、横3.2メートル。ドイツの職人が手吹きでつくるアンティークグラスを42色1,031ピース使用しています。特にこだわったのは、作品の中央に描かれた肥後六花です。端正な一重咲きで優美な花芯、清色な姿を表現するために、ガラスピースを大きく切り出し、アンティークグラスの豊かな濃淡の美を最大限に生かしました。また、花ごとに異なる技法を用いて造り上げることで、花々の個性を丁寧に表現しています。
なかでも中央の肥後花菖蒲は、気品を兼ねた雄大さを表現するために、原画の色彩に合わせて紫色と透明の二層ガラスを用意して削ることで、色彩のコントラストと透明感を際立たせています。
■作品について
作品名:肥後のいろどり
原画・監修:高津明美氏
設置場所:JR九州・熊本駅 在来線改札内1階
規模と仕様:縦 4.0m、横 3.2m、LED内蔵のステンドグラス
企画:公益財団法人日本交通文化協会
協力:九州旅客鉄道株式会社、株式会社グローカル・クラウドファンディング
ステンドグラス制作:クレアーレ熱海ゆがわら工房
■高津明美氏プロフィール
兵庫県女子短期大学デザイン学科在学中にろうけつ染めを学び、染色工芸家として50年以上にわたり活動。長らく伝承が途絶えていた染物「天草更紗(あまくささらさ)」の復元・研究にも取り組み、工芸美術の発展と地域文化の振興に貢献。2023年には第73回熊日賞を受賞する他、日展や日本現代工芸美術展などで多数受賞。日展特別会員。
クレアーレ熱海ゆがわら工房について
世界的建築家・隈研吾氏の設計によるクレアーレ熱海ゆがわら工房は、釉薬研究室、造形スタジオ、ステンドグラススタジオ、ショールームなども完備され、陶板レリーフ、ステンドグラスといった1000年変わらぬ美しさを生み出す技法と様々な分野のアーティストとのコラボレーションにより、数多くのパブリックアート作品を製作しています。